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メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 (光文社新書)
科学報道の問題点
『アルツハイマー病の誤解』と新書を読んだ後、科学報道の問題点について考えることがありました。メディアには健康情報や危険情報が多く流れていますが、これらはしばしば偏った内容であることが指摘されており、報道側の不勉強さが問題視されます。また、科学者や行政の対応も不十分であるという意見もあります。今回の本では、同じ趣旨が述べられていますが、本書は構成や議論がより成熟している印象です。また、新聞社内部の著者の意見に対する反発を感じない一方、フリーランスの科学ジャーナリストによる本書にはそういった感情的な要素が少ないように思われました。筆者が個人として力を尽くし、安定したサラリーマンとの違いがあるのかもしれません。もしこの二冊を比べて読むことがあるなら、私は本書を推薦します。 この本は主に科学報道に焦点を当てていますが、経済報道や政治報道でも同様の問題が存在すると私は感じています。どの場合も、メディアで活躍している記者たちの不勉強さが最大の原因です。これには、日本のジャーナリズム業界で専門家を育成しない風習が関係しているのかもしれません。スポーツ報道でも、「キャスター」が信じられない質問をすることがあり、その「素人の視点」が程度を超えているように思えます。経済や政策、科学でも同様で、論理的な議論を展開せずに表面的な善悪を断罪することは非常に危険です。 この背景には、一つには社会全体で見られる「アンチインテレクチャリズム(知識人嫌い)」という現象があるのではないかと私は考えています。アメリカでもこの問題は深刻で、ブッシュがゴアに勝利した最大の要因とされています。ヨーロッパではエリートがまだまだ存在し続けており、その抑制力が働いていると考えられます。しかし、我々の国では、政治指導者ですら「難しいことは分からない」と平気で言うほどこの現象が浸透しています。これは深刻な問題です。 結局のところ、メディアもまた「アンチインテレクチャリズム」に乗っかっているだけかもしれません。本書でも指摘されているように、メディアは大衆の好みに合わせた情報を提供しているに過ぎないのです。ニワトリが先か卵が先かのように、答えにくい問題ですね。
篤司
2023-11-27
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